肝周囲炎

肝周囲炎

肝周囲炎とは肝臓を包む皮膜が何らかの病原体に感染して、発熱を伴う上腹部痛や右上腹痛などの症状を指します。Fitz-Hugh-Curtis症候群(FHCS)とも呼ばれます。主な原因としてはクラミジア感染症による骨盤内感染を経て感染するものです。女性の構造は膣から子宮、卵管を経て腹腔とつながっているため、クラミジア感染症による骨盤内腹腔炎を引き起こす可能性があり、それが影響を及ぼして肝周囲炎につながるとされています。

クラミジア感染症自体が自覚症状が薄いことが多く、痛みが現れる部位が上腹部などであることから婦人科ではなく内科などを受診するケースが多いためクラミジア感染症による肝周囲炎と判断されることが少ないのも特徴です。正確な診断を下すためには腹腔鏡検査が必要とされていますが簡単に行える検査ではないため、血液検査、腹部エコー、内視鏡などの各種検査において肝臓、胆嚢、すい臓、胃などの疾患が確認できず、クラミジアIgA抗体が検出された場合にはクラミジア性肝周囲炎として治療を受けることになります。内科や外科にかかって腹痛の原因が特定できない場合には、念のため婦人科にもかかるようにしましょう。肝周囲炎まで発展したクラミジア感染症はそれまでの無自覚症状とは異なり、かなり強い痛みと高い発熱を伴い呼吸もつらくなるほどの状態になります。痛みを我慢するよりも早めに病院での診察を受けるようにしましょう。

肝周囲炎にまで症状が及んでいるクラミジア感染症の場合ほぼ間違いなくパートナーも感染しているといえますが、そこまで症状が進行しているということは感染からかなり時間が経過していることになります。いつ感染したか判らないというのは非常に問題ですが、治療自体はクラミジア感染症に対する抗生物質の投与などで完治まで行えますので安心してください。また治療を受けて完治させることも重要ですが、現在のパートナーにも感染している可能性が非常に高いので相手にもその事実をしっかりと伝え、検査を受けてもらい必要ならば治療を受けてもらいましょう。自分が治っても相手が感染したままだと再感染します。

クラミジア感染症は自覚症状が薄いことが多いので、定期的に検査を受けておけば肝周囲炎にまで至る前に治療を受けることが出来ます。自覚症状が薄くても何かしら異常を感じた場合には病院で検査を受けるか、病院での検査がためらわれるなら検査キットを利用して秘匿性の高い郵送検診を受ける方法もあります。
また症例は少ないですが、クラミジア以外にも淋菌によって肝周囲炎を引き起こすこともありますのでクラミジア感染症以外の可能性も考慮してください。

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